BLOG
新書『アルツハイマー征服』

今年6月アメリカのFDA(米国食品医薬品局)でアルツハイマー病の治療薬としてアデュカヌマブが承認されました。対象が軽度認知障害(認知症の手前の状態)か認知症初期に限ってではありますが、アルツハイマー病で初めての根本治療薬になります。しかし、有効性と安全性から賛否があがっています。また、薬の値段も非常に高価になっています。先日17日EU(欧州連合)では、治療薬として承認されませんでした。日本では、承認されるかどうかの決定はこれからになると思います。

 

この本は、これまでアルツハイマー病の原因、そして治療に関わる研究の歴史が書かれたノンフィクションです。アルツハイマー病は、アミロイド・カスケード・セオリー(仮説)で発症し、アミロイド斑(アミロイドβ)、神経原線維変化(タウ)などが重要な変化と考えられ、それに則って研究されているのが主流です。これまで治療薬の開発は失敗の連続です。今回のアデュカヌマブがどのような形になるか分かりませんが、アデュカヌマブに関わらず新薬が市場に出回るまで、とてつもない努力、時間、開発費用がかかること、さらにその陰にはいくつもの開発途中に中止になる薬があることを改めて感じさせられました。

 

2021年12月20日
今年も12月に

今年も12月になりましたね。待合室にもツリーを出しました。これから少しずつ飾りつけをしていきます。

 

1日朝には、宇美八幡宮に毎月始めに行っている今年最後の朔日参りに行きました。先月無事過ごせたお礼だけでなく、この一年何とかうまく過ごせたお礼をして、そして今年最後の1ヶ月の無事をお願いしました。

 

先月末には、まえだ脳神経外科の東の隣に、来年5月に開業される、『まき内科』(糖尿病と漢方の専門医)の地鎮祭があり参加させてもらいました。私にとって今回で3回目の地鎮祭になりました。まえだ脳神経外科とあいりお耳鼻科のときと同様に、まき内科も無事、工事は安全に行われると思います。来年から皆で賑やかにやっていきたいです。

2021年12月04日
クリニックから見た月食

 

昨日診療後、外は既に夜のとばりが下りていましたが、東の空には月食の月が見えました。ほぼほぼ皆既月食になっていたようですね。

まえだ脳神経外科の東隣の敷地は、つい最近草刈りが行われ更地になっています。来年5月に内科(糖尿病・漢方)の開院が決定しています❗️今月末に地鎮祭があり私も参加予定です。

 

 

 

2021年11月20日
幸運の予兆?

 

11月9日午後4時ごろ、雨が上がった後にクリニック玄関を出ると正面に二重の虹が出ていました‼️

内側の虹が「主虹」と言われ、太陽の光が空気中の水滴内を1回反射されてでき、外側の薄い虹は「副虹」と言われ、光が水滴内を2回反射されてでき色の並びが主虹と逆になっているとのことです。

夜の地域のニュースにもなっていました。皆に幸運がありますように❗️

2021年11月09日
散歩後の血圧

散歩することで、体によい効果がさまざまあることが知られています。

習慣的に散歩を行うことで普段の血圧が下がることはよく知られていますが、今回、散歩をした直後に血圧がどうなっているか自分で調べてみました。

先月10月に、朝の診療前に散歩をし、散歩前後の血圧を測定してみました。30分程度の散歩です。自宅で朝食を食べてだいたい1時間後ぐらいからクリニック近くで散歩を始め、じわっと汗をかくぐらいの運動でした。散歩前に血圧を測定し、散歩後は1分間ぐらいに椅子に座ってリラックスした後に散歩後の血圧を測定しました。

以下が、結果の表になります。

DSC_0620.JPG

 

ほぼ毎回散歩後に血圧は低下し、脈拍は上昇していました。平均で、散歩前が血圧124/82mmHgと脈拍72回、散歩後が112/76mmHgと85回でした。散歩後に収縮期血圧(上の血圧)は12mmHg、拡張期血圧(下の血圧)6mmHg下がっていました。

おそらく散歩によってリラックスでき交感神経がほぐれ、血管も拡張しているためかと推察しています。まさに散歩によって降圧剤の作用が得られているようでした(降圧剤は、交感神経を抑制したり血管を拡張させたりして血圧を低下させます)。

散歩することで直ぐにも血圧を安定させる効果があることが分かりました。これからもできるだけ診療前に散歩を行い、リラックスした状態で毎日の診療に臨みたいと思います。是非皆さんも散歩を毎日の習慣にしてみてください。

 

2021年11月01日
病気の治療と仕事の両立支援について

「病気の治療と仕事の両立支援」の産業医講習を受講しました。

福岡県内には、福岡産業保健総合支援センターと12施設の地域産業保健センターがあり、そこでは働く患者さんに寄り添って治療と仕事の両立支援コーディネーターになっていただけます。

DSC_0597.JPG

 

現在の日本は超高齢化社会であり、今後も高齢化率はまだまだ上昇していきます。そのため今後益々高齢者の労働力を必要とする時代がやってきます。例えば、がんに罹患する人は2人に1人と言われていますので、今後働く人ががんに罹患する割合も増加すると考えられます。全がんにおいて5年生存率は66%以上となり、がん患者の9割以上が仕事を続けたいと望んでいるとのことです。そこでがん治療と仕事の両立が強く求められます。当然病気はがんだけではなく、脳卒中、心疾患、その他難病など反復・継続して治療が必要な疾患もあります。

一方で職場では疾病対応で苦慮していることも少なくありません。病気や治療に関する見通しが分からなかったり、復職の可否の判断が難しいことなどあげられます。

 

労働人口の3分の1は、病気の治療をしながら仕事をしているとのことです。自分の仕事に期待してくれる人々がいることで職場に自分の存在意義を確認でき、居場所があると感じることができ、病と闘う励みにもなります。病を患った方々が、生きがいを感じながら働ける社会を目指す必要があります。

治療と仕事の両立に向けて、患者さんを中心に、医療機関の主治医と会社・産業医、そして両立支援の医療コーディネーターによってサポート体制を作ることができます。

 

両立支援の医療コーディネーターは、非常に心強い存在ですね。

 

DSC_0565.JPG

2021年10月20日
コロナ禍の合間の休日

コロナ感染の第5波が急速に落ち着き、緊急事態宣言も全面的に解除になりました。そこで休日に息子と2人で宗像市の大島までフェリーで釣りに行きました。

いつも通勤は車ですので、久しぶりに公共交通機関を利用しました。乗船中は皆マスクをつけ、片道30分の乗船時間でした。

 

 

大島には、うみんぐ大島という防波堤内の海の釣り堀があります。今回は、息子が釣り、自分がサポートをしました。少し波が高く足場も揺れ船にのっているようでした。

 

大島には、世界遺産である「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群に含まれる中津宮があります。沖ノ島の沖津宮と宗像大社辺津宮とともに宗像三女神が祀られています。釣りの帰りに少しよってみました。

 

釣果は、いずれも40cmを超えた真鯛3匹でした。

 

第6波の懸念もありますが、少しずつコロナ禍前の生活に戻りたいものですね。

2021年10月17日
モリモリの鉢植え

モリモリの鉢植えをしました。You Tubeをみて参考にしました。こんなに植えて大丈夫かな?

大事に育てて、来春3月ごろよりクロッカス、次にチューリップ、そしてしばらくしてドーンとユリが咲く予定です。

鉢の一番下の層には1株の白いユリの球根です。

ユリから5cm上の層には2種類のチューリップの球根です。

さらに5cm上の層には黄色いクロッカスの球根です。

最後にトレニアなど地上に寄せ植えをしています。

2021年09月20日
「歯車」

 

「歯車」は芥川龍之介の晩年の作品です。タイトルの歯車は、片頭痛の前兆として視界に現れる症状の描写であり、芥川龍之介自身が片頭痛を患っていたのは有名な話です。

「歯車」は、1927年に芥川龍之介が服毒自殺する数ヶ月前に作られた作品のようです。レエン・コオト(レインコート)から、始まる小説ですが、読んでいると、昭和初期に時代がさかのぼり、何だか不気味な世界に浸っていきます。さらに不吉な印象が駆けめぐり最後はドキッとする終わりになります。主人公は時々、視界に歯車が見える前兆が起こったのち、その後ひどい頭痛に悩まされる発作を生じています。まさに「典型的前兆を伴う片頭痛」です。芥川龍之介は、晩年精神が不安定であったようでこの小説にも心象風景として表れていますが、片頭痛の描写がさらに不吉な印象を濃くして小説の終わりを迎えます。

当時、片頭痛に関して現在のように医学的には全く解明されていません。今では通常医療となってるトリプタンという片頭痛の特効薬はありませんし、ましてや今から話題になっていく新薬、片頭痛の原因物質とされるCGRPに対して直接効果をもたらす抗CGRP抗体、抗CGRP受容体抗体の薬(エムガルティ、アジョビ、アイモビーグと3つの新薬が登場しています)などありません。もし芥川龍之介が存命の時、これらの薬があれば、「歯車」は全く違った作品になっていただろうなと思います。

2021年09月17日
サンブリテニア

おしゃれな鉢にこころ休まりそうな可憐な花を咲かせているサンブリテニアです。クリニックの近所の方から頂きました。これまでもいろんな花を頂き、ガーデニングのご指導をしてもらっています。

 

 

今年7月から、物流事業を中心として多角経営をされている宇美町内の企業の産業医をしています。今年4月に絶滅危惧種の金蘭が自生し咲いているところを観るために宇美町内に車で向かっていました。初めて通る道で、道路に面して一面に鮮やかな濃いピンク色の芝桜を敷き詰めた植え込みのある新しい物流会社がありました。宇美町にはこんなきれいな会社もあるんだなぁと横を車で通りながら思っていましたが、その1ヶ月も経たない時に、その会社から産業医の依頼があり、お引き受けしています。

昨日、初めて会社に伺い、会社の労働衛生委員会に出席しました。4年前に、博多から宇美町に移転されたとのことで、会社内は広くてやはり非常にきれいにされていました。会議では、少人数で、他支社の方々ともリモートで会議をしました。勤務医時代とは異なり、会社の産業医としても頑張っていきたいと思っています。

2021年08月20日