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100歳の美しい脳

 

あるシスターより

~私が何をいちばん恐れていたか、おわかりですか?それは、イエスを忘れてしまうことだったの。でも悟ったんです。私があの方のことを思い出せなくなっても、向こうは私のことを覚えていてくださるだろうって。~

 

最近読んだ本です。非常に興味深い本のタイトルですが、アルツハイマー病に関する研究(ナン・スタディ(修道女研究))にまつわる話で、そのナン・スタディを手掛けたスノウドン博士の著書「Aging with grace」の日本語版です。糟屋郡久山町の久山町研究は世界的に有名な疫学研究ですが、ナン・スタディはアメリカの678人の修道女(ナン)を対象としたアルツハイマー病の有名な疫学研究です。この本では、スノウデン博士が、対象となった個人個人のシスターの愛情、葛藤など人生に寄り添った話も紹介しています。シスターたちは修道院に入るときに必ず自叙伝を書き、入会後は同じような生活をしながら社会奉仕を行っていきます。若いときの過ごし方が老年期にどう影響するのか?アルツハイマー病発症は?など調査されています。生前より身体的、精神的評価、そして認知機能を評価し、遺伝子検査もされます。そして死後献脳され、病理学的評価をされています。若いころに書いて保管されていた自叙伝の文章とそのシスターの脳の病理の関連も研究されています。

若い頃から、簡単な文章を書いていたシスターより、複雑な文章を書いていたシスターの方がアルツハイマー病が少なかったとのことです。その他、解剖脳にアルツハイマー病の病理を持ち合わせても、脳梗塞がなければ、アルツハイマー病を発症せずに済んだことも多かったことも言われています。

長く健康な人生を送ったあるシスターは、長生きの秘訣は一日に何キロも歩いたことと話していました。それも70歳からと。この本には、最後まで充実した人生を歩むためのヒントがあるかもしれません。

 

 

2021年02月20日
宇美町のボージョレヌーボー

知り合いの方に、大変貴重な宇美町の小林酒造の萬代『立春朝搾り』を頂きました。

今日2月3日は立春、新しい春を迎える日であり旧暦では正月です。昨日2月2日邪気を払った節分の夜からもろみを搾り、立春の今朝早くに搾り上がった生原酒で、立春を祝うお酒です。しかも萬代の立春朝搾りは、早朝より宇美八幡宮で祝詞をあげてもらいお祓いを受けている本当の縁起物のお酒です。さらに、火入れをしておらず新鮮ですごくフルーティーな味とのことです。

2021年の干支は辛丑(かのとうし)で、正式には今日の立春から干支が改まります。おめでたい日におめでたいお酒でコロナ収束を願い、頂きたいと思います。

2021年02月03日