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歩く姿は百合の花

クリニック前の寄せ植えの鉢で、百合が咲きました。このうだるような暑さの中、ときに風に揺られて、凛として咲いています。本当は途中に黄色いクロッカス、そして赤色のチューリップ、最後に白い百合が咲くという予定でしたが、途中のクロッカスとチューリップの勢いがありませんでした。しかし最後の百合は立派に咲いています。

 

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」は、美人を形容する言葉ですが、漢方の世界では、全く異なった例えがあるようです。

・「立てば芍薬」の「立てば」は、イライラと気の立っている状態を示し、このような時には、鎮痛・鎮痙作用のある芍薬を使うのがよい。
・「座れば牡丹」は、座ってばかりいる人は血液の巡りが悪くなり血の滞りが起こり、このような人には血流を改善する牡丹の根の皮の部分(牡丹皮)を使うのがよい。
・「歩く姿は百合の花」は、百合の花のように足元がふらつき、ゆらりゆらり、ふらふらと頼りなげに歩いている様子を表現し、これは、心身症の人の歩く様を示し、精神の安定をはかる百合の根を使うのがよい。

漢方の世界では、芍薬、牡丹皮、百合の根の生薬を用いれば女性は美しく、健康になれるという例えをされているようです。

 

2022年07月02日