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新しい国際疾病分類と「老化」

ICD(国際疾病分類)とは国際的に統一された疾病・死因の分類のことをいいます。医療機関のカルテにも使われています。

これまでのICD-10(国際疾病分類第10版)には、「老化」という概念は含まれていませんでした。しかし、がんやアルツハイマー型認知症、心筋梗塞や脳卒中などの疾患の多くが、老化と非常に関連しています。近々、日本でも適用されることになる新しいICD-11(国際疾病分類第11版)では「老化関連の(aging-related)」という意味をもつ新たなコードが作られるとのことです。

例えば、新型コロナのCOVID-19において、亡くなる方の多くは65歳以上だといわれています。これまでCOVID-19のみで括られた疾病分類が”老化関連の”COVID-19という疾病分類に拡張できるようです。老化がWHOの疾病分類体系に組み込まれたのは、「老化は病である」という認識が医療の世界で広まりつつある現状を反映しています。

生活習慣病をはじめとする様々な疾患を予防し、さらにストレスや疲労、免疫低下など、疾患を悪化させる状況を改善していくことが大切です。アンバランスで病的な老化を早い段階から積極的に予防することが、健康寿命を延ばすことにもなります。

2022年06月05日