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宇美コロナワクチン接種

宇美町のコロナワクチン集団接種の高速大名行列方式が全国で話題になり、さらに台湾でも宇美町方式として採用されているとききます。 

宇美町では、コロナワクチン接種方法として、集団接種とともに個別接種も行われています。個別接種は、宇美町内のクリニックで行われて、まえだ脳神経外科でも平日午後に通常診療とともに行っています。処置室内にカーテンでしきって3人ずつ椅子に座って待っていただき、いわゆる宇美町方式のような状況でワクチン接種してますので効率的に行うことができます。また、集団接種としては、有名になっている宇美町方式といわれている方法で接種を行っている会場とともに、もう1つ会場があります。こちらは、接種する町民に動いてもらう全国的に行われている通常の接種方法です。私は、このもう1つの会場で土曜日にワクチン接種の応援にいっています。

先日は農林水産副大臣が視察に来られました。宇美町長と副町長と私の4者で、接種後の会場で現状の話をさせてもらい、また激励してもらいました。

 

 

2021年06月20日
片頭痛新薬エムガルティ

先月より、片頭痛に対しての新薬であるエムガルティが発売されています。片頭痛の痛みの原因物質と考えられているCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)に対して作用する薬です。これまでの片頭痛治療薬で痛みのコントロールが困難な患者さんたちに、非常に高い効果で片頭痛発作の予防ができることが示されています。是非当院でご相談下さい。

また、片頭痛におけるCGRPに対しての治療薬は、その他にもたくさん開発中で治験中の薬もいくつもあり、今後、認可され発売されるのが楽しみです。

 

CGRPは、神経や血管などに作用する重要な物質であることは以前から知られています。今、片頭痛にとってCGRPは治療の標的となる悪者です。しかし、20年前私が大学でくも膜下出血の研究をしていたころ、CGRPは善い者としてとらえられていました。くも膜下出血後に生じる脳血管攣縮という重篤な病態に、CGRPは強力に血管を拡張させる作用をもつため、CGRPを治療薬として投与することでくも膜下出血の予後を改善させるということで熱く議論されていたことを思い出します。CGRPが注目されるのは今も昔も変わりませんが、歴史を感じてしまいますね。

 

エムガルティが発売された頃に、宇美町で自生し咲いていた絶滅危惧種の「金蘭」です。

2021年06月15日
コロナワクチン接種

新型コロナワクチン接種を、宇美町主導のもと、5月17日から当院でも行っています。現在は、高齢者に接種していますが円滑に行うことができています。6月からは宇美町の集団接種のサポートにもいく予定です。

私自身、医療従事者として先日2回目のワクチン接種を完了しましたので参考にしてもらえればと思います。私は、さばアレルギーがありますが、2度の接種ともアナフィラキシーの症状は出現せず、全くアレルギー反応はありませんでした。1回目の接種では、その夜から少しずつ接種部(~首筋)が痛くなり、翌日1日は痛みのために接種した左上肢を挙上することができませんでした。しかし2日後にはほぼ改善しました。発熱は全くありませんでした。2回目の接種後にも同様な筋肉痛が出現しました。それとともに接種翌日からだんだん悪寒、倦怠感、そして38度台の発熱となりました。食欲は、だんだん体調が悪くなっているときだけ落ちましたが、熱発中でもしっかり食事を摂取できました。カロナール400mgを内服し腕の痛みと倦怠感が少し和らぎました。発熱した日にピークを超えると身体は軽くなった感じがしました。2回目接種2日後は、カロナールなくとも解熱していたのですが午後から軽度の倦怠感と37度台の発熱がありました。しかし十分仕事をすることはできました。3日後には全く何時も通りとなりました。2回目の接種後は結構辛い時間がありました。世間でいわれるように自分自身もワクチン接種による副反応がしっかりありました。しかし副反応を感じることで自分に免疫ができていることも実感でき、安心感もありました。これは年代差そして個人差が大きいと思いますので、ご年配の方々はあまり発熱しないことも多いかもしれませんし、副反応が少なければそれに越したことはないと思います。

ワクチン接種に関していろんな意見があると思いますが、なるだけ多くの方に早くワクチン接種が行き渡り、そして皆が早くもとの生活を取り戻すことができればと思っています。

 

プランターに蒔いていたひまわりの種が芽を出しました。夏には、元気にたくさんの花を咲かせていると思います。

2021年05月30日
新しいアイテム登場

まえだ脳神経外科は、5月20日で1周年を迎えました。地域の皆様をはじめたくさんの方たちにご迷惑をおかけし助けられて頑張ることができました。これまで山あり、谷ありでした。しかし1年を通して少しずつ地域にも根差して来れているのではないかと思っています。これからも背伸びをせずに、一歩一歩地道に進んでいきたいと思います。

今回、宇美町の「はなまる工房」にお願いして『よろこび畳』を作っていただきました。クリニック近くを散歩するときにいつも気になっていました。実物を手にして非常に満足しています。はなまる工房様ありがとうございました。yorokobidatami.com

 

そして診察室前には、新しい人形のパネルが登場しています。

これからもよろしくお願いします。

2021年05月20日
学校医として

本日午後から宇美町内の小学校に学校医健診に行きました。緊急事態宣言下ではありましたが、感染しない、感染させないことを念頭に、学校の先生方のご協力の元、健診を遂行することができました。クリニックで行ってることと同様に、児童毎に、手袋を消毒し、聴診器も消毒するなどで診察しましたので児童たちに安全に健診を行うことができたと思います。

2021年05月19日
藤の花

 

クリニック近くの宇美公園の藤の花がきれいに咲いています。薄紫の花房が春風に揺れ、ほのかにあまい香りが広がります。自分の散歩コースの1つになっています。藤の花言葉は、『歓迎』です。まえだ脳神経外科隣の、あいりお耳鼻科は完成し、5月13日の開業に向けて馬渕先生とスタッフさんたちも頑張られています。皆で盛り上げていきたいと思います。よろしくお願いします。

2021年04月20日
青い看板

最近、宇美町や志免町を車で通っていると青い看板が目に入ってきます。まえだ脳神経外科の隣の、5月13日開業するあいりお耳鼻科の看板です。丁度1年前に、宇美町にまえだ脳神経外科の黄色い看板を建てたことを思い出します。5月からあいりお耳鼻科とともに賑やかに頑張っていきたいと思います。

2021年04月06日
桜と菜の花と春分の日

菜の花とクリニック

 

宇美川と桜

 

3月20日春分の日です。クリニック横の敷地には菜の花が咲いています。そして、例年より早く桜も咲き始めています。毎年、少しずつ桜が早く咲くことに不安も感じてしまいますが、咲き始めている桜を目の前にするとやはり心が踊ります。

春分の日は、太陽が真東から昇り真西に沈む日で、春のお彼岸の真ん中の日です。仏教でいう本来の彼岸は、川のむこう岸の苦しみのないあの世であり、我々がいる川のこちら岸は苦しみや悩みに満ちた此岸(しがん)というとのことです。そして、お彼岸とは、彼岸へ至ろうという決意を新たにする日なのです。

今日の春分の日、晴れの日ではないですが、日の入りの際に真西に沈む太陽に向かって(極楽浄土の方角)、拝んでみようと思います。

 

資さんうどんのぼた餅

 

 

 

2021年03月20日
もちまき

 

 

 

本日正午より、あいりお耳鼻科の棟上げのもちまきを行いました。同時にまえだ脳神経外科の棟上げのもちまきも1年越しに行いました。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大を危惧して当院のもちまきは中止になってしまいましたが、今回両クリニックの合同開催として行うことができました。1年前に用意していた法被も初めて陽の目をみることができました。

あいりお耳鼻科と共に、地域に根差した医療を行っていきます。例えば、めまいの症状の患者様に、脳外科と耳鼻科で垣根を低く連携して対応します。福岡県内でもこのような医療体制をとることができるクリニックは数少なく、地域の皆様には満足して頂けるものと思います。今後ともよろしくお願いします。

2021年03月07日
100歳の美しい脳

 

あるシスターより

~私が何をいちばん恐れていたか、おわかりですか?それは、イエスを忘れてしまうことだったの。でも悟ったんです。私があの方のことを思い出せなくなっても、向こうは私のことを覚えていてくださるだろうって。~

 

最近読んだ本です。非常に興味深い本のタイトルですが、アルツハイマー病に関する研究(ナン・スタディ(修道女研究))にまつわる話で、そのナン・スタディを手掛けたスノウドン博士の著書「Aging with grace」の日本語版です。糟屋郡久山町の久山町研究は世界的に有名な疫学研究ですが、ナン・スタディはアメリカの678人の修道女(ナン)を対象としたアルツハイマー病の有名な疫学研究です。この本では、スノウデン博士が、対象となった個人個人のシスターの愛情、葛藤など人生に寄り添った話も紹介しています。シスターたちは修道院に入るときに必ず自叙伝を書き、入会後は同じような生活をしながら社会奉仕を行っていきます。若いときの過ごし方が老年期にどう影響するのか?アルツハイマー病発症は?など調査されています。生前より身体的、精神的評価、そして認知機能を評価し、遺伝子検査もされます。そして死後献脳され、病理学的評価をされています。若いころに書いて保管されていた自叙伝の文章とそのシスターの脳の病理の関連も研究されています。

若い頃から、簡単な文章を書いていたシスターより、複雑な文章を書いていたシスターの方がアルツハイマー病が少なかったとのことです。その他、解剖脳にアルツハイマー病の病理を持ち合わせても、脳梗塞がなければ、アルツハイマー病を発症せずに済んだことも多かったことも言われています。

長く健康な人生を送ったあるシスターは、長生きの秘訣は一日に何キロも歩いたことと話していました。それも70歳からと。この本には、最後まで充実した人生を歩むためのヒントがあるかもしれません。

 

 

2021年02月20日